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小説の書き方講座、のようなもの(不定期連載予定)【笑

 越後湯沢にカンヅメになって五日目である。
 ここ数日、越後湯沢は天気がよくて、外を眺めると雪景色がまぶしくてサングラスが欲しいくらいである。

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 もっとも、この好天も今日までで、また明日から雪が降ると天気予報では言っている。
 まあ部屋から出ないのでこれと言って問題は無いのだが(w

 なぜ部屋から出ないでも済むのかと言えば、マンションに併設しているホテルに、売店はあるし、レストランはあるし、特にスキーシーズンはスキー客用のカフェテリア方式のレストランが開いているので、気軽に食事が取れる。
 
 懐具合を気にしなければ、バーも、バイキングレストランもある。いずれもニューオータニ系なので、レベルは高い【値段も高い】

 さて前振りはこれくらいにして、一応曲がりなりにも作家業として生計を立てているのだから、少しぐらいは小説の書き方について書いた方がいいだろう。

 とはいえ、世間には「小説の書き方」を書いた本が山のように出ている。そのどれもが名だたるベストセラー作家さんたちの書いたもので、私のような、売れているんだかいないんだかわからない、堅実といえば聞こえはいいが要は三流作家の小説の書き方とは、説得力が違う。

 しかし、一流の作家さんのやり方は、実に素晴らしいがレベルが高い。なかなか真似しようと思ってもできるものではない。

 その点私のような、末端作家はレベルが低いので、真似しやすいかもしれない【笑
 というわけで、私なりに小説を書くときのコツのようなものを書いて見ようと思う。

 その1・ 小説で一番大事なのは「色々あって」の部分である。
 
  これはどういうことかと言うと、物語を書くときに、まず脳内で思い浮かべるのは「見せ場」であり、誰もがその「見せ場」をカッコよく書くことに力を入れるが、実を言うと、見せ場よりも、その見せ場を繋ぐ部分の方が重要だ、ということである。

 たとえば物語を人に口頭で説明するときのことを思い浮かべてほしい。

「この話は、こんな主人公が出てきて、そいつはこんなヤツでこんな能力があって、こんなことができるんだ、んでもって『色々あって』そいつの前に敵が立ちふさがるわけだ。
 そして、こんな戦い方をして、決め技を使うんだけどそれが通用しないんだ、でも最後に大逆転して勝つんだよ」

 この説明の中で『色々あって』で省略された部分。ここが重要なのだ。

 物語には、大きく動く「山場」「見せ場」がいくつもある。
 戦闘シーン、アクションシーン、大きくドラマが動く、謎が明かされるシーン。
 それをどう描くかというのは重要である。
 しかし、その山場、見せ場、だけでは、物語にはならないのだ。それだけを描いたものでは、単なる予告編である。

 それらのシーンを支える、繋ぐ、ごく当たり前の会話や、日常のシーン、会話、それをしっかり書けて初めて、こういった見せ場、山場が引き立つのである。

 こういった、何のへんてつも無い普通のシーンを、描くのは見せ場を書くよりも難しい。こういうシーンには読者をひきつける要素が無いのだ。
 
 当たり前の、普通の日常を描いて、なおかつ読者にそのシーンを飛ばし読みさせないためには、その、なんでもない普通の状態で、キャラクターの魅力を描き出さねばならない。
 読者が興味を持つように、キャラクターを描写し、会話をしなければならない。

 いくら外見描写を並べても、いくら「かわいい子」と書いても、書けば書いたことになるわけではない。
 淡々と描いて、なおかつ読ませるのは実に難しい。ならばどうすればいいのか。
 淡々と描かねばいいのである。
 キャラクターが常にハイテンションで動き回り、コントのような会話をぶつけ合えばいいのである。
 
 エキセントリックなキャラクターがハイテンションで動けば、とりあえず読者はついてくる。それは飽きさせないための工夫である。
 
 しかし、エキセントリックでハイテンションなキャラばかり出てくる作品世界は、ギャグマンガと同じである。
 完璧な架空の世界、リアルを最初から切り捨てた物語向けなのだ

 ハイテンションを続けるのは、いわば全力疾走しているようなものなので、巻が重なるに連れて息切れしてくるようになる。
 キャラも持たないし何より作家が持たない【苦笑

 何も起きない、起きても、些細な出来事だけ、そういう日常を日常としてしっかり描けるようになれば、見せ場や山場のアクションシーンもしっかり書けるようになる。

 夏の終わりのある日、主人公が、学校帰りにコンビニに立ち寄って、そこで後輩の女の子に出会う。

 作家志望の方は、試しに、この、何のへんてつも無いエピソードを書いてみて欲しい。
  
 決め手は「夏の終わり感」をどこで出すか、である。セリフで「夏も終わりですね、センパイ!」と書くのは一番楽だが、それでは訓練にならないので、そういうセリフは無しで、やってみて欲しい。

 「色々あって」というのは、いわば物語の基礎、土台である。ここをおろそかにしてしまうと、空中分解するか、スカスカな物語になってしまうのである。

 


 

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